SUPER QUALITY
南米エクアドルで採れる世界で一番やわらかく、そして軽く、加工もしやすく模型やデザイン造形にも優れている天然の木「バルサ」。なにも特別なモノではなくホームセンターでも気軽に買える頼もしい素材。今回のプロジェクトでは久しぶりにこいつをチョイスした。
最近はいろんな素材を各社が試していて、デザイン展等ではおもしろい試みが見れる。どれを見てもすごい進化!と言っても「バルサ」は昔からある素材、決して新しいモノではないが、個人的にモックアップ制作時に使うマテリアルの1つ。
学生の頃はBlueForm(スタイロフォーム)を好んで使っていた。どんなカタチにも出来るし、軽くて安価。でも衝撃に弱いため、長時間かけて作ったモデルも「あっ」っと言う間に無惨な姿に変わるイタイ経験も多々あった。油性ラッカー等に弱い(溶ける)ため、着色時にはJoint Compoundで表面をコーティングして固め、さらに細かいペーパーで面を撫でていくので数日を要するが、それでも作業は好きだった。
その他ではBalsa-wood(粒子の細かいフォームで固め/薄茶色)やResin等、3次元を作るには沢山の素材がある。今では3次元ソフトから入力っして自動的に作ってくれる素敵なマシンもある、光造形もその一つで、これも一歩間違うと「グシャグシャ」な姿を見る事になる。事前のプログラムが重要なのだ。
今回の「バルサ」チョイスは、一定の方向では折れ難く、加工もし易い、そして塗装にも強くとっても「素直」な素材ということで選んだ。今回のプロジェクトが「薄い品」だったのも理由の一つで、「バルサ」からの削り出しでモックを制作。フォームでは折れる可能性が高かったからだ。今はまだ進行中のプロジェクトなので、完成している「品」は公開できないけれど、近いうちに公開できる様に自分にも期待したい。というのもプレゼンに通らなければ製品にならないからだ!だから期待したい、自分に。