Assemble
腕時計の分解と組立。
最高に好きなアクセサリーの1つ、Wrist Watch。
時間さえあれば学校にも行きたいと前々から思っていた。
ひょんなことから、こんな贅沢な講義をマンツーで受けれる事になった。
この道25年のSpecialistからの一言。
「教えてあげるからやってみなよ」。
もちろん、即答でスタート。
上の画像は自動巻のZEITWINKEL(ツァイト・ヴィンケル)。
価格帯は小売り(完成品)で70〜120万でラインナップ。
これは30-Jewelsと記され、金属部分の摩擦を軽減する目的で受けの部分に使われる石の数を現す。
画像に見えるピンクの部分がそれ。
一般的にはルビーが多く、何番車、テンプの受けやアンクルの爪などに使われる。
手巻きで15石前後、自動巻で30石前後となる。
アンティークウォッチの文字盤に見られる「17-Jewels」など。
これは30-Jewels、その名の通りパーツが多い。
もちろん、最初からこれを組める訳もなく、
Customer Service用にあるChopardの大型(36mm)のモノでトライさせていただいた。
パネライの大きなタイプで使用されてるそれと同じものでもある。
こちらは手巻きタイプの「ETA社製」。
手巻きはパーツも少なく17-Jewels。
ビギナーには扱いやすいといっても、精密機械、簡単ではありません。
これで、約2時間で分解から組立までパーツの名称、機能など質問すればなんでも返って来る。
まず基本はキズミと呼ばれるルーペで見ること。かなりの接近戦です。
これにまず慣れないといけない。
思ってたよりもやり難い!という印象。
バイスで固定したモーブメントを教えられた順にドライバーを垂直に立て丁寧に外す。
これまで、単純に思えたモノの深さを実感した。
それぞれのパーツの精巧さ、そしてその機能。
デザイン&機能的にも削ぎ落されたカタチは美しいとしか言いようがナイ。
組立の段階ではネジ締めのトルクも重要。
こればかりは、経験を積むしかナイのだろう。
ドライバーも各スクリューに合わせて微妙に変えて行く。
この辺も男心をくすぐる、マニアックな部分だ。
オーバーホールの場合、今回の作業にプラスして、オイルをさしたり、ギアを変えたり。
無いものは作ったり。
そして性能(動き)の正確さを現す「日差」という言葉がある。
通常自動巻等で日差3秒程。それをチューニング次第では2秒(もっと短く?)にも出来ると聞いた。
もちろん時間がかかる作業ではあるが、突き詰める部分でもある。
また、次回はJewelsを増やしてみようか・・・